きりん
麒麟
そもそも麒麟というのは麒麟であって、キリンではない。
獅子(しし)・鯱(しゃち)・獏(ばく)など、想像上の動物はたくさんいる。
ここに書こうとしているのはアフリカにいて首の長い動物のキリンではなく麒麟である。中国の想像上の動物であることは知っての通り。
麒麟は歩くとき、生草や虫は踏まない。他の生物を傷つけたり殺生をしない。潔癖症のようだ。曲がるときも直角に曲がるとか。
とても高貴な生き物であって、災いあるとやってきて、助けてくれる。
体は鹿(しか)、尾は牛、蹄(ひづめ)は馬、額は狼。頭には角があり、体毛は黄色、背には五彩の毛があるらしい。
おっと、ここで問題。「ひずめは馬」とあるが、はたして本当か?
ちがう。
麒麟の絵をよく見てほしい。麒麟麦酒の麒麟でもよい。割れ目がある。それは偶蹄類のひづめだ。
馬は奇蹄類だったはず。馬のひづめに割れ目はない。
想像上の動物であるので、このあたりはどうでもよいのだが、ふと気になった。